「葉隠」とは江戸中期に武士の心得(武士道)として筆録した記録で、記述のなかで特に有名な

一節に「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」があります。

死を美化した恐ろしいイメージの一節で、「葉隠」全体を理解せずこの部分だけ取り出して武士

道精神と曲解されあるいは解釈されている事が多いのも事実ですが、本来は「常に己の生死に

かかわらず、正しい決断をせよ」と説いたものです。

武士道というのは昔からいろいろな解釈がされてきましたが主な武士の精神には

『義』…義とは、正義、正しい道のこと。

『勇』…勇とは、正しいことをすること。

『仁』…仁とは、「武士の情け」と言われているように悪に情けをかけること。 

『礼』…礼とは、低くなること(自分を主張しない)。

の4つがあげられます。

これら全てに言える事は、「選択の重要性を問うた内容となっており、釣道においても教訓として

学ぶことが多く、釣果を出さなければならない局面では自己の感情を殺してでも状況に応じた対応

を行わなければならないと諭した言葉だと考えます。

釣りは季節・フィールド、また一日の釣行の中でも刻一刻と変化する状況に自ら選択(判断)し実行

しなければなりません。的確な選択こそ釣果・技量の向上の重要項目として常に正しい選択(判断)

ができるよう常に「武士道」を心に刀を釣竿にかえた侍を目指し精進しなければと考えて

おります。

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